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木組みづくり



春の日差しが心地よい毎日ですが、いかがお過ごしでしょうか。

天河にもようやく春の訪れを感じていますが、まだまだ朝晩と冷える今日このごろです。


さて、我々の新たな取り組みである「舟の展望台建設(仮)」に対して,

多くのご関心をお寄せいただき誠にありがとうございました。先般に募集させていただいたお披露目式におきましても、多数のお申し込みをいただきありがとうございます。

想定より早い段階で定員を越えてしまいましたので、受付を終了させていただきました。


皆様の熱い想いを感じながら、引き続き兜の紐をしめるかのごとく、この取り組みが無事に成功できるよう努めます。



|| 土台の確認


今回の我々の取り組みは、船岡の杜の頂きに展望台として「舟」を建設します。


展望台の全体長さ等の調整を何度も行い、建築士さん・大工の棟梁にはご負担ご不便を多くおかけしましたが、ようやく納得できる大きさになり、部材等含め調達の手配を行いました。





建築準備に入る前に、再度、建築士さん・棟梁と共に最後の打合せに。舟の位置と、土台として切り株を利用することになりその株の状態も行いました。


この切り株は、2022年時に伐採した際の樹木の伐り株になります。これらを有効活用というのでしょうか、これらの樹木の上にまた新たな息吹となる歴史をのせる想いであります。





但し、伐った後しばらく放置していたこともあり、シロアリなどの虫が気になるところもあり。この対策に棟梁が教えてくれた「自家製唐辛子油」を切り株に注入するなど対策を行いました。

(作り方を教えていただき、代表の西岡が実際に漬け込み作りました)



|| 木組みづくり


そして、いよいよ調達した建築部材の木組みづくりの開始です。



設計図を元に必要枚数と大きさ等を計算していただき、製材しました。




量としてみると相当数ですが、すべて「」でそろえました。


まず第一工程はこれらの建築材である木材を「木組み」するための加工から入ります。





|| 木組みとは


さて、「木組み」とはどのようなものかご存知でしょうか。


「木組み」とは、木と木を組み合わせて建てる日本の誇るべく建築における伝統技法になります。釘や金物等を使わずに木と木をはめ合わせ、非常に高い耐久性・耐震性をもつ力強い骨組みになります。


機械加工された現在の木材とは異なり、木組みは手刻みで木の繊維に沿って加工されます。そのため、木の繊維が破壊されず粘り強さのある耐久性の高い構造材となるとも言われます。


これだけの高い技術と力強さがある骨組みづくりである「木組み」ですが、現代の木材住宅建築で使用する構造材は、ほとんど「プレカット」方式で加工されているそうです。


※プレカット材は、設計図から必要な部材を割り出し、その図面をもとに工場で機械加工されたものです。


そのため、今回棟梁の声掛けにお力添えをいただいた大工さん達も、普段はプレカット材を使用することが多いので、木組みづくりができる機会がなかなかないので、腕を振るうともおっしゃっていただきました。(こちらとしては、ただただありがたいばかりです)



|| 受け継ぎ、紡ぐ


木組みづくりの加工の工程を担っていただいたのはこのお二方。なんと親子で、息子さんは18歳になられるとのこと。息子さんはまだまだ若いにもかかわらず、一つ一つ丁寧に、作業をしていただいておりました。



使う道具はそれぞれ、「のみ」と「かんな」。息子さんが手にされているのみは年季が入っている道具。受け継いで大切に使っているそうです。


棟梁が使用されている道具も、親方から受け継ぎ、大切に使われている道具がありました。


これは測量器にもなり、なおかつ、この取っての部分に墨を垂らすことができ、この鉄製の筆で部材に印をつけることができる道具とのこと。



棟梁はこの筆は今でも大切に使って、今回も部材に線をひくのに使っていらっしゃいました。


こうして、道具の継承もさることながら、技法・技術というのも、受け継いでいくという過程を垣間見ることができ、「受け継ぎ、そして、紡いでいく」という工程が我々が取り組みにも重なる部分があり、なんとも熱い想いがこみ上げてきました。



こうして、丹念に一つずつ木組みづくりをしていただいているこれらがどう合わさっていくか・・。

次回、こちらもお伝えさせていただきたいと思います。






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