第三弾
船岡の杜の展望台建設
【斎庭活動第三弾】
船岡の杜の展望台建設
天河でもっとゆっくりしたい、と思う方はいらっしゃいませんか。
ここ、天川村坪内に生まれ育ち住んでる我々は、
八つの杜に囲まれた“俗世間から離れた別世界、理想郷”
という意味の「壺中(こちゅう)」という名が残っているこの地をこよなく愛しております。
古来この地にあった"鎮守の杜"へと生き返らせていきたいと、
2020年より植樹活動等を行ってきておりますが、
この自然豊かな英氣を、一人でも多くの方に共に体感いただきたいと願い、
船岡の杜の頂に展望台を建設することになりました。
建設に至るまでの背景
振り返ること、約4年前。
我々の初めての大きな取組である「船岡の杜の植樹」活動にむけて考えている時まで遡ります。
幾度となく船岡の杜に登っては、
どのようにこの杜を守ることができるかということを思案しておりました。
当時の船岡の杜は、戦後に杉・檜が植樹されてから、
間伐等の手入れもなかなかできず、放置林となってました。
間伐等の手入れがなかなか行き届かずのため、陽の光が葉などに遮られ、
晴れた良い天気でも杜の中はどこか薄暗く、
頂上からの景色も乱立する樹木が重なりあい、見通しが悪かったです。
しかし、それぞれが山守として山に従事していたからこそ、
この樹木を伐採した後の景観が見事であるということをこの時点から見通していました。
そして、ここからも天河神社の奥宮が祀られている弥山も見える。
ここに「遥拝所」を建立しようと考え始めました。
ところが、実際に様々作業を進めていく中で、口伝で伝わっている話や古地図もでてきたりし、
遥拝所は坪内の別のところに在ったということがわかりました。
そのため、船岡山の頭頂部を無理に遥拝の場所にするべきなのではという声もあがり、
他の形態を探りはじめることになりました。
とはいえ、ただの無機質な展望台ではこのお山に申し訳ないとも思い、
何かいい方法はないかと、斎庭の仲間内でもあれこれと思案を重ねる日々が続きました。
御神縁のもとに
そうした中、大変ありがたいことに、我々の思いを汲んでいただいた
建築家の方々との素晴らしい御神縁を賜ることができました。
それが、今回ご案内をさせていただく展望台になります。
上図の写真は、建築家の方が作成していただいた船岡の杜のジオラマです。
中央左が天河神社になり、道路をはさみ右側に木に覆われているのが船岡の杜になります。
そして、頂きの部分に木製の台があるのをご覧いただけますか?
これが、今回建設することになった展望台になります。
山の頂きに“舟”を
こちらの画像(↑)が、実際の建設予定の模型になります。
ひと目見て、何の形におわかりになりますでしょうか?
なんと“舟”になります!
こうしてご提案いただいたのが船岡の杜の頂に“舟”を模した展望台だったのです。
我々は大変感銘し、まさにこれこそがこの地に相応しいものであると、
満場一致でこれを建設していこうと決まりました。
これが、振り返ること2年前の2022年の夏でした。
地に歴史あり
では、なぜ山の頂にもかかわらず“舟”が、この地に相応しいとも思ったのか。
これぞ、まさにこの地にある歴史・背景と折合うからです。
この話は大切な部分であり説明も長くなってしまうので、
あらためてご紹介させていただきますが、答えの糸口は、
この地に鎮座されている天河神社の御祭神、そして、
この船岡の杜という名にあります。
新たな船出へ向けて
こうして、建設に向けて具体的に準備等にはいりました。
建築家の方々とも何度も船岡の杜に登り、実際に大きさや位置など、
細かに打ち合わせを重ねてまいりました。
様々な課題もあり、熱い議論は何度も。
“舟”の大きさや工法等によっても建設費も大きく膨らみ、頭を抱えることもありましたが、
中途半端なものは作りたくないと一切の妥協をせず、
資金面の工面や設計、調整等含め、気がつけば、約2年の月日を要しました。
こうして、種々雑多な壁がありましたが、
県や村をはじめ、御支援者様の多くの方々のお力添えを賜り、
我々のこの事業を開始できるように相成りました。
感謝の気持ちを胸に、2023年11月吉日に天河神社に地鎮祭を行なっていただきました。
そして、いよいよ建設が2024年4月から着工します。
完成予定は2024年6月になります。
共に、幕開けを
この新しい船出をぜひ多くの方々と祝したく、
完成お披露目式を催します。
式典では、天河神社にて完成報告の神事を行っていただいた後、
船岡山にお登りいただき記念式典を執り行います。
その後、この“舟”へ乗船いただくかのように、
展望台にお上がりいただき、ぜひ頂上からの景色をお楽しみいただきます。
【ご案内】
完成お披露目式について
定員に達したため受付終了しました
心のしじまに、感じるままに
これは、展望台完成予定の場所からの景色になります。
眼下には天河神社が、そして山の奥には弥山を仰ぎ見ることができます。
また、杉や檜などの針葉樹に囲まれていましたが、こうして紅葉などの落葉樹を
植樹することになり、葉の色づきなど、これからは季節の移り変わりも
目で楽しむことができるようになります。
それはまさに先人たちが見てきたこの杜の景観であると信じてやみません。
この場所では、それぞれが思い思いに、
心の静寂(しじま)に耳を澄ませて、聞こえてくるもの、感じるものを
体感していただきたいと思っています。
様々な想いが”舟”のかたちに凝縮されています。
この背景や物語は、ぜひあらためてご案内させていただきます。
龍の如く
なお、今回こうして建設する展望台をお披露目させていただきますが、
一般公開して誰もが上がれるようになるのは、2025年夏以降を予定しています。
何故ならば、船岡の杜の頂にまでの山道の整備工事が来期になり、
現存の道では幅が狭く、安全に皆様が行き来できる状態ではないからです。
そのため、しっかり山道工事も整えられる来年にお披露目式を行うという意見もあったのですが、
偶然にも今年の干支が「辰」ということもあり、
龍の如く昇り上がる次の時代への幕開けになりたいと想い、
先行して"舟”の除幕をしたいとおもっています。
このような経緯もり、どのようにこの場所を開放していくか等の詳細は決定しだい
お知らせさせていただきますが、おそらく、2024年内は限定公開としてのご案内になるかと思います。
完成お披露目式では、ご参加いただいた皆様には
ぜひこの頂までお登りいただき、ご案内をさせていただきます。
皆様のご参加を心よりお待ちしております。
【ご案内】
完成お披露目式について
定員に達したため受付終了しました
そして、いよいよ2024年4月より建設工事も着工します。
建設の様子等も、活動報告をつうじてご紹介させていただきたいと思っております。
ぜひ、こちらもお楽しみください。