寒さがひとしお身にしみるころとなりました。
ここ天川も日に日に寒気がきびしくなっています。
さて、12月7日は「山の神」の日として、ここ天川村では各区域ごとに山の神のお祀りを行います。
「山の神の日は、雪が降り始める」と皆々が口にします。それほど、昔は雪がこの日から降り始めていたそうです。 しかし、もう最近はこの時期から降るということはなくなり、そこからも気候の変化というのを感じてしまうときでもあります。
そんな謂れがある日ですが、今朝は霜がたくさん降り寒さが染み入りましたが、気持ちの良い冬晴れでした。
この山の神の日は、坪内地区内にある”韋駄天の杜”に我々が祀る「山の神」のお社があり、そこに坪内の衆が集まりご神事を執り行います。
昔は山の上に登って祀りごとをしていたのですが、高齢化等もあり山の神様を坪内地区にあるこの杜へとおろしお祀りしています。
時代の変化により、暮らし方もこの数十年だけでもだいぶ大きく変わりましたが、我々がこうしてこの地で暮らすことができているのも、山からの多くの恩恵を頂いているからこそ。
この山の神の日には村の皆で一年無事に過ごすことができたという感謝の祈りを神事として行っています。
そして、ご神事を終えた後は神社境内にて御神酒の直会を。
その後、待ちに待った・・・“餅まき”!
この時とばかりに皆の威勢の良い声が響き渡り、賑やかに。
便利な時代になったものの、やはり人間皆が生きていく上で必要な水一つにしても、我々はこの山々がないと水を得ることさえもできないのです。
そして、山は食べ物をはじめ、燃料。そして、こうして住まうことができる家も木でできていますし、関わる人が多く減ったものの、この地に住んでたものは山守をはじめとする林業という生業も。こうして多くの恩恵を山からお裾分けしてもらいながら、暮らしているのです。感謝しかありません。
山に住まうものとして、この気持ちは忘れてはならないと思いを噛み締めながら、新しい年への準備、そしてより厳しくなる冬の準備へと進めていきます。
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