さて、前回に引き続き、木組みの作業工程についてご紹介させていただきます。
大工さん達の作業を端で見学させていただいていると、しっかりと作業分担がされており連携をとって効率よく作業されておりました。
まずは、設計をもとに棟梁が必要な部材を確認し、組み立て含め決めます。
これを元に、どこにどの部材を使うかがわかるように、記号と番号を書き込み、そして、木組み加工をする箇所に印をつけます。
その際、棟梁も寸法と印をつけていきます。
その後、それぞれの木組みにあわせた加工作業に入ります。
|| 200以上もある木組みの種類
「木組み」と一言といえども、その組み合わせの種類はなんと200以上もあるそうです。
さすが、日本が古くから伝える世界に誇る建築技術と思わんばかりです。
今回はその中の「蟻継ぎ(ありつぎ)」「鎌(かま)」「金輪(かなわ)」という技法を使うとのこと。
それぞれの加工作業を終えたのちにできたのがこちらになります。
大工さんが集中して作業をされているので、どれがどの加工ですか?と聞けずまま、黙々と作業されているところを見学させていただいておりました。
作業が大方完了したところで、仕上がった仕掛けを見るか?とお声がけをいただきました。
それがこちらになります。
いかがでしょうか。
最後にしっかりとはまる瞬間は、何度みても気持ちがいいものがあります。
作業をしていただいていた大工さん達もはまった瞬間は達成感み満ち溢れた笑みをうかばれていました。
ほんの数ミリでもくるうだけで、固定ができないのですから。
神経をつかう一瞬のすきも油断できない作業の連続だったと思います。
長い神経のつかう作業を終えて、いよいよこれらの建築材を現場となる船岡の杜の頂きへと運びます。
作業はじめの頃はまだ雪がうっすらと残っていたのが、気づけばすっかり春の陽気へと季節は移ろいていました。
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